YG3011凱旋ツアー@武道館

ごぶさたしております。
さて先日ここでお知らせしたとおり、武道館公演、12日13日の2日間参戦してまいりました。これが本当に驚きの出来の良さで、未だに夢の中にいるかのようです。
武道の試合を360℃どこの座席からも楽しめるようにと設計され、まるで鳥の巣かあるいは蚕の繭のように立ち上がるスタンド席からあがる歓声はメインステージと、そこからアリーナ中央まで伸びた(ノド)チ○コ型の花道を包み込み、センターステージからクレーンがスタンド1階と同じ高さまで起き上がり幾度も旋回し、時にはスクリーンに、そしてときにはミラーボールのように光を撒く巨大なボール型照明から、水中を浮遊する魚卵のようなビニールのボール、3011年世界の終わりを支配するロボット、心を宿すはずのない機械(じんくん)をやはり卵か母胎のように抱いて登場し、再びその中に抱いて沈んでいく巨大なボール型の玉座*1、そしてピンクのドンペリの泡、天井からぶら下がる日の丸まで、重要なもの瑣末なもの、地球だったり、星であったり、卵であったり、泡であったり、観客の口から飛び出た魂であったり、あらゆる円、球がぷかぷか浮遊して、音楽に合わせて、浮きつ沈みつ、ときに光を跳ね返したゆたえ、ときに儚くもはじけて飛んでいく。

さいたまスーパーアリーナ公演の経験と反省を活かし、また主要なダンサー3名を欠くという困難を乗り越えるべく、各々が出来ることに死力を尽くした結果、なんとも崇高で暖かな時間と空間が生まれた。演者と観客が、溶け合い、まあるく、一つになって、何か新しい塊が誕生しようとしている感覚があった。

ひずんだYELLOW GOLDで生まれた擬似生命が、反逆し、支配し、怒り、迷い、嘆き、立ち上がり、愛を知り、真摯で生命力に溢れたYELLOW GOLDでクライマックスを向かえ、MY MP3でただのガラクタ、機械にかえって心の平和を取り戻し、Tipsy Loveで大団円を向かえ、そして満天の星空の中、Eternal(永遠)にたどり着く。簡単に言えばそんな「ストーリー」。母なる球体から生まれ母なる球体へ還っていく生命の物語に「アンコール」はありえない。

ちょっと宗教がかっていたと言っても過言ではない。大きな玉の中で、容易には言葉にできないエネルギーが炸裂していた。こういう経験は滅多にできるものではないと思う。


P.S.拍手※いつもありがとうございます。まだまだ落ち着かず、レスできていなくてごめんなさい。

*1:そもそも生命とは偶発的な出来事にすぎないのだし