クリスマスなんて大嫌い

えーと「サプリ」に行く前に。
ご好意で見せていただきましたー。お話としてはまあどーっていうこともない。つまらなくもないが、ものすごく面白くもない。

のですが、中途半端な田舎っぽさ(湘南藤沢あたり…?)とか、ニートフカキョンのやる気のなさ加減と屁理屈とか、山田優バツイチとか付き合う男がことごとく元ヤンだったりとか、その辺わりとリアルだし、フカキョンとじんじんのコンビネーション思いのほかヨイしで、苦痛なく見てしまった。マスター(ムッシュ)と亡くなった息子とその友人(じんじん)をめぐるエピソードも、本筋を邪魔しない程度にあっさりしていて良かった。
フカキョンは、本人どう思ってるかわかんないけど、中途半端な田舎とヤンキーが良く似合う。鈍くさいまでの毒々しさとか、痛々しいまでの現実逃避とかが良く似合う。ごみやがらくたに溢れた部屋で真っ黒な付け爪にキッチュなドクロ描きながら、小鳥のような声で歌う様に、生まれてきたくて生まれてきたわけじゃないし、人間なんていつか死ぬんだから今が楽しければいいじゃーんと嘯く冬美はフカキョンにしか許されないキャラ。逆に言えば、冬美と翔が清掃のバイトをしていた白っぽい都会的なオフィスビルほどフカキョンの背景として似合わないものはない。いいなフカキョン。ファンになりそう。
じんたんが美しい。少年から青年に移り変わるはざまとあって、いまよりだいぶ細身なんだけど、それでも生まれつき骨格しっかりしてるから、とくにバストアップになったときの胸筋〜鎖骨〜首筋のラインの美しさといったらない。そしてなにより、おしつけがましくない存在感がいい。決して“俺を好きになれよ”みたいなアプローチはしない。運命的な出会いなんかには登場しない。でも、暗くて寒い夜の湘南の海沿いの道を柔らかく照らす街灯のような。いたんだ、良かった、ありがとう。みたいな男のコを自然に(素?)演じている。


クレジット良くみたら、櫨山裕子Pで制作協力オフィスクレッシェンドでした。次またドラマ出る機会があったら櫨山Pがいいなー。